ERPは、まさに「憎まれっ子世にはばかる」だ。このエンタープライズアプリケーションのせいで「自社が状況にそぐわない硬直した枠にはめられている」と考える人もいれば「自社が時間の経過とともにERPのカスタマイズを重ねたところ、ERPが新しい変化に対応できなくなった」と感じている人もいる。
ERPで終わったのは、大規模でモノリシックなスイート、つまり単一ベンダーの包括的なソリューションとして導入されるERPパッケージだ。こうしたスイートでは、財務、HCM、調達、サプライチェーン、製造、物流、受注管理、さらにはCRMまでサポートする大規模な実装が行われる。ERPの「E」が表す「Enterprise = Everything」が忠実に反映されている。
こうしたERPスイートの明らかな利点は、機能の統合的な使用と一貫性、ユビキタスなデータアクセスだ。これらは理論上、ビジネス機能内とビジネス機能間において、より良いビジネスプロセスオーケストレーションを実現する。一方、スイートアプローチの欠点としては、複雑な調整や異なる機能に対する要求と使用の間でのトレードオフ、時間がかかりコストがかさむ継続的な開発、イノベーション不足が挙げられる。
時間とともに、議論の中で欠点がクローズアップされるようになり、ほとんどの大企業は優先ベンダーに依存したこうしたERPスイート戦略(「Oracle任せ」や「SAP任せ」といわれることが多い)から脱却している。
次のシンプルな質問への答えが、企業におけるERPの現状を物語っている。その質問は「ERPが突然ダウンしたら、あなたの会社はどのくらいの間、通常通りビジネスを続けられますか?」というものだ。この質問には「ERPが24時間または48時間ダウンしたら(財務面で)どんな影響がありますか?」というバリエーションもある。
ある食品雑貨卸売業者は2番目の質問に対して、私にこう答えた。「ああ、それは簡単だ、われわれは48時間後に倒産しているだろう」
引用元:https://atmarkit.itmedia.co.jp/ait/articles/2303/24/news010.html
ERPは、エンタープライズリソースプランニングから、エンタープライズランタイムプラットフォームに変わる必要がある。ERPは、レガシーから脱却し、新しく生まれ変わる必要がある
スピードを持ち、企業を支えるプラットフォームとなるべきである
カスタマイズで身動きできなくなるのではなく
固有の技術で閉じこもってしまうのではなく
新しい技術を導入するとともに、
もっとオープンに、もっと繋がり易く
シンプルで分かり易く、組み合わせし易く
そんなシステム=プラットフォームになるべきである
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