仕事をする時、「do things right」(正しく行う)と「do the right things」(正しいことを行う)の違いを理解しなければなりません。特にプロジェクトのようにチームで仕事をする場合、決められたルール通りにこなしていくことが優先されがちです。しかし、ある時点でステップを一つ戻し、ルール通りに「正しく行う」ことは、自分たちが目指す「正しいこと」を実現できるのか、すなわちお客様に価値を提供できるのかを検証する必要があります。
集団で仕事をすれば、その過程ではさまざまな意見が上がり、一つの結論を導くのに苦労するものです。何かをやろうとすれば、別のことができなくなるという事態もよく起きます。困難な状況が続くと、忙しい時ほど深く考えることをやめて、仕事を終わらせることが目的になりやすい。自分たちはお客様に何を提供したいのかという原点に立ち返る癖がついてないと、組織の都合や個人の都合が優先されてしまいます。
日本マクドナルドの価値観を表した「Our Values」の一つに「Integrity」(インテグリティ)があります。「常に正しいことをする」という意味ですが、リーダーの最も必要な役割の一つは、自分自身がそうした意識を持ち続けて、メンバーを常に原点に戻してあげることだと考えています。
重要なのは、企業とは社会的な存在であることを忘れないことです。マクドナルドの場合、年間で延べ約13億人のお客様が訪れます。土日になると日本の全人口の4%がマクドナルドで食事をする計算となり、それだけの人と向き合う企業には大きな責任が伴います。また、18万人のクルーがマクドナルドブランドを背負って働いてくれていますが、彼らは同時にお客様でもあり、クルーが誇りに思えるブランドであり続けないといけません。
昨日は正しかったことが、今日も正しいとは限りません。あちらを立てれば、こちらが立たないのはビジネスに付き物です。社会の要請、お客様の要望、売上げや利益に対する影響などを加味しながら、自分たちが正しいと信じることをやるしかないと思います。
引用元:https://www.dhbr.net/articles/-/8270
「困難な状況が続くと、忙しい時ほど深く考えることをやめて、仕事を終わらせることが目的になりやすい。」
確かにその通りです。
忙しい時程、原点を忘れないように導くのがリーダーです。
忘れないよう心掛けていきます。
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